その年の再生回数トップ10 -2021年編-

 

はじめに

前年まではサブスクとの距離感に葛藤していましたが、最早精神がキツすぎて細かいこと考えられんしできんという感じになって来たので、こだわりを捨て「便利」を全面的に受け入れることにしました。いざそうやって、開き直って使い始めてもっとも嬉しかったのは、プレイリストがSpotifyに一元化できたことですね。さらに、年末に送られてくるまとめも最大限楽しめるということで、言う事なし...。

 

 

楽曲部門

10位 ブリキノダンス / 日向電工

 

2013年に投稿された日向電工さんのVOCALOID楽曲。

スリリングなギターフレーズとダンサブルな高速四つ打ちビート、息継ぎを必要としないVOCALOIDならではのメロディーラインが、否応なしに気分を高揚させる楽曲です。私の趣味嗜好からしても、もう好きじゃないわけがないですね...。

とはいえ、投稿された時期的にボカロは聴かなくなっていたので当然リアルタイムでは知ることはなく...。投稿から随分長い時が経った2021年になってハマるのは、さすがに今更感がありすぎるぞ!という感じです。

 

9位 アンヘル / かいりきベア

 

2019年にボカロP・かいりきベアが投稿した楽曲。

歌詞をとってもメロディーをとっても実に「らしい」楽曲ですが、ビートが所謂高速四つ打ちであるためとくに気に入ってよく聴いていました。

 

8位 怪物 / YOASOBI

 

TVアニメ『BEASTARS』の主題歌として起用されたYOASOBIの楽曲。

これまでリリースしてきた曲は歌詞の内容による差異こそあれど、どれも明るい曲調で一貫してきていたYOASOBIでしたが、1stアルバムリリース後に発表されて次なる一手となったこの曲は歌い出しからしてこれまででは考えられないほどにダークな曲調かつ声色。そうやって、ダーク路線に走ったのかとリスナーを驚かせながらも、サビで現れるのは安心安全のYOASOBI印(というより、Ayase印?)の美しいメロディ。そのバランス感覚の巧みさもあって、何度も繰り返し聴いた曲ですね。

あと、『夜に駆ける』や『群青』と同じで、ラスサビでの転調がカタルシスがスゴいです。盛り上げ上手ですね...。

 

7位 グッバイ宣言 / Chinozo

 

2020年に投稿され、YouTubeにおいて初の1億回再生を達成したVOCALOID楽曲。

この曲がこれほどまでにヒットした理由って、曲の良さは勿論のことなのですが、やっぱりサムネの可愛さっていうところが大きいのではないかと思うのです、というか、私がそうなんですよね。

わかりやすくポップな曲ですが、長めのギターソロがあるところとか、ちょっと変わっていて面白いなと思います。

 

6位 ベノム / かいりきベア

 

TikTokなどでもバズった、かいりきベアの代表曲。

サブスクがほぼ全面的に解禁された(この曲と『アンヘル』なんかはその前から聴けていましたが)こともあって、この年は本当によくかいりきベアさんの曲を聴いていたのですが、P単位でここまで刺さったのってwowaka以外にいたかな~...というくらいハマっていました。

基本的にどの曲を聴いても「かいりきベアだ」とわかるくらいにフォーマットがガッチリと決まっているため、ともすれば全部似たような曲になってしまいそうなところを、抜群のメロディーセンスでバッチリ差別化しているところに非凡さを強く感じます。

また、のうさんが手掛けているイラストもかわいくてめちゃくちゃ好きですね。その色味のインパクトもあってつよく目が惹かれます。

 

5位 廻廻奇譚 / Eve

 

TVアニメ『呪術廻戦』のOPテーマとして起用されて大ヒットしたEveの楽曲。

当時なにより驚いたのがこの曲は純度100%の『呪術廻戦』に捧げた歌詞になっているというところです。書き下ろしの場合でも、自分たちの世界観はあくまでも踏まえながら、タイアップ先に特有すぎるワードは避けながら...というかたちで歌詞を書く歌手・グループが殆ど(アニソン歌手、声優さん、またマキシマム ザ ホルモンなんかの超例外は除いて)であるというなかで、正しくまっすぐにアニソンをしているというのが本当にスゴいと思いました。

はるか先のことになると思うのですが、呪術のアニメが原作の最後までアニメ化された暁には、ラストバトルとかで流してほしいですね...。

 

4位 KING / Kanaria

 

ボカロP・Kanariaのブレイクのきっかけになった楽曲。

もうこの曲に関してはシンセの音色とリフですよね...。これが出てきた時点でもう優勝していると思います、本当にスゴい曲です。

そして、Kanariaさんのスゴいところはこれだけ強い楽曲を出した後にも『KING』に肉薄するヒット曲を出していること。正直、当時は『KING』が不動の代表曲ポジションになると思っていました。

 

3位 ヴァンパイア / DECO*27

 

古参ボカロP・DECO*27が2021年にリリースした楽曲。

「DECO*27と言えば?」と聞かれて、想像する曲が世代によって違う(個人的には『モザイクロール』です)と言われるほどに定期的に特大のヒットを放ち、多数の代表曲を持っているDECO*27さんですが、こちらもその大ヒットした楽曲のひとつです。

セクシャルな空気を多分に含んだ歌詞でありながらキャッチーであるためそれほどいやらしく聴こえない、という塩梅が上手いと思います。DECO*27さんの曲はこういうのちょくちょくありますよね。

ちなみに私はサムネイルのヴァンパイアミクちゃん(通称)が好きすぎて、フィギュアを買って部屋に飾っています。地雷系ファッション、カワイイです。

 

2位 シル・ヴ・プレジデント / P丸様。

 

インターネットで活躍し、その記名性が高い声も特徴的なP丸様。の楽曲。

ボカロPとしても活躍するナナホシ管弦楽団が手掛けた楽曲ですが、も~~~~めちゃくちゃコテコテのアニソンみたいな曲です。つまり、めちゃくちゃ好きということですね...。たしか、TikTokでよく流れていたのが知ったきっかけだったと思います。

今あらためて聴いても、新鮮な気持ちで良いなぁ...と思うので、つくづくこういう曲が好みのど真ん中なんだと思いますね。

余談ですが、先述したナナホシ管弦楽団について、高校生のときにだれが作ったかも知らないままよく聴いていた『マジック★ナンバー』(たしかボカロックタグで見つけました。現在は削除済)という曲の作者だったということを後年知ってスゴく驚いたということがあります。

 

1位 エンヴィーベイビー / Kanaria

 

大ヒット曲『KING』に続いて発表されたKanariaの楽曲で、こちらもヒット。

楽曲全体をリフがひっぱっていた『KING』と違い、こちらはどちらかというとメロディーが主となった仕上がり。ダンサブルなビートを乗りこなすような、リズミカルなメロディーラインが気持ちいいですね。

『KING』は人気があったゆえに自発的に聴かなくてもいろんなタイミングで耳に入っていたので、同じKanariaさんの曲でもこちらのほうをよく聴いていました。

 

 

歌手部門

01位 ヒトリエ
02位 the pillows
03位 B'z
04位 スピッツ
05位 かいりきベア
06位 ネクライトーキー
07位 DECO*27
08位 wotaku
09位 SOUL'd OUT
10位 wowaka

 

 

おわりに

ロック色が強いラインナップだった前年とは打って変わって、ひたすらインターネットミュージックに夢中になっていた1年でした。トップ10だけでなく、これより下の楽曲もそういった音楽で一杯です。

こういった極端な変遷を辿った理由としては、特殊な情勢に起因する好きなミュージシャンたちの活動の停滞、いざ行きたいライブが開催されても地方在住ゆえに気軽には参加できないという現状からの気持ちの遠ざかり、そして単純にそのタイミングでもっともスポットライトが当たっていたのがこういった状況下でも影響を受けず活動できるインターネットシーンのミュージシャンだったというあたりがあります。

こうして列挙するとなんだか消去法で聴いていたみたいな感じになってしまいましたが、勿論そんなことはなくて、近年はニコニコやYouTubeで新しい音楽を探すという習慣がなくなっていたのがサブスクを活用するようになったおかげで音源へのアクセスが格段にしやすくなり、ボカロ曲を聴いていなかった空白期間を埋めるようにかなり能動的に楽しんでいたように思います。宝探しのような感じでしたね。こういった機会があったことで、今も昔もボカロシーンには良い曲がたくさんあるということが改めて実感できました。

そして、歌手部門では、ヒトリエとB'z、ネクライトーキーというコロナ前からよく聴き馴染んだバンドが上位に。ヒトリエは3人体制になってからは初のアルバムリリース、B'zはサブスク解禁、ネクライトーキーは2021年唯一のライブ参加、というトピックがそれぞれありました。

また、そういったトピックがないあたりでは、the pillowsスピッツですね。双方とも勿論昔からよく聴いていたものの、そのキャリアの長さゆえにどうしても聴けてない曲も多かったので、この機会で腰を据えてしっかり聴き込みました。

 

2020年に比べると、多少精神的な余裕は出てきたものの、いっぱいいっぱいなことには変わりないという1年だったように思います。とはいえ、コロナ禍での生活も多少板についてきて、おいしい物をお店でテイクアウトしたり友達と通話しながらゲームしたり、というような楽しみも増えました。とくにゲームに関してはスプラトゥーン2でリグマをやっていたら、連携が取れなかったり敵が強すぎたりで何度か友情が崩壊しかけたのは良くも悪くも色濃い思い出ですね...。