King Gnuを観に、遥々行ってきました、大阪。
個人的には『King Gnu Live Tour 2019 AW』の高松festhalle公演ぶりのKing Gnuです。また、ライブハウスとフェスのサブステージでしか観たことなかったので、彼らのアリーナ以上の規模のライブに参加するのも初。そもそも、スタジアムでのライブ自体も人生初めてであるので、結構なワクワク感。
今回のツアーは、2020年に開催したものの、某感染症による制限により不完全燃焼で終えてしまった、アルバム『CEREMONY』のリリースツアーを、観客が歌える状態になった今、完遂しようというコンセプト。絶対そうはならないとわかってもいながら、そのコンセプトゆえに、もしも『CEREMONY』以前の曲だけでセトリが構築されていたら...とか思っていましたが、それは全然杞憂でした。それはそう。
実際のところ、今回のセットリストは、主に『CEREMONY』以降といった様相で、ついにスタジアムまで辿り着いたバンドのサウンドの現在地が見られるもの。そんな彼らのこれまでの歩みを振り返るように『壇上』（リリース当時のインタビューから、正直演奏されるとは思ってなかった！）で、大型のビジョンに映し出された写真の数々はグッときました。
演出に関しても、少しずつ日が落ちていく空模様に合わせたライティングが見事でしたし、ハードな曲で激しく燃え上がる火柱やアンコールラストの『Flash!!!』で上がった花火は実にお祭り感があってよかったです。
先に述べた感想すべて、スタジアムでのライブならではの良さなんだろうなと思ったし、ここで演奏する必然性を強く感じさせるものでした。
しかし、逆に、そんな天井が無いスタジアムだからこそなのか、気になったところもありました...。
それは、ハコで観るのよりも、ボリュームがかなり絞られているように感じたところ。自分の座席はSS席ブロックの後方で、全体で言うとそれほど後ろの方というわけでもなかったのですが、それでも、序盤は頑張って聴き取ろうとする、くらいの感じだったので、スタンド後方席だと結構聴こえ辛かったのではないでしょうか...。
前日の悪天候で、ゲネプロが出来なかったというMCもあったので、音量の制限などの関係よりも、こちらが大きかったのかも。事実、前半のアッパーな曲が続くゾーンが終ってからは、大分気になりにくくもなっていたので（ここには、ライブを作るプロの凄さを感じました）。
しかし、King Gnuのライブの好きなところのひとつにビートの強さというところがあるので、やはり少し残念に思ってしまうところはありました...。
とはいえ、そうは言っても、それによってライブが全て悪かったと思うわけでは当然なく、あれだけのパワーがある楽曲たちを、目立ったMCをほとんど挟まず、立て続けに演奏し続けるメンバーの地力の凄さには改めて感服しましたし、後半の会場の盛り上がり（『Prayer X』と『McDonald Romance』の合唱、『一途』や『Flash!!!』で一斉に飛び跳ねる観客の姿にそれを強く感じました）にはファンの熱量の高さも印象深く残りました。
また、印象深いと言えば、先にも少し述べましたが『壇上』が演奏されたこと。これはかなり驚きました。リリース当時、解散ライブまで演奏しないというようなニュアンスで語られていたからです。あれから時が経ち、バンドも大きくなってきたことで心境の変化があったのかもしれません。解散というトピックが付随しない形で披露されたことによって、少し印象が変わった感じもあります。とにかく、名演でした。本編を締めくくる『壇上』からの『サマーレイン・ダイバー』の流れは、間違いなくこの日のハイライト。
そういえば、今回のライブに伴い、SNSでセトリの冒頭3曲を予想するという企画をやっていたのですが、それが3曲のうちに『開会式』を含まないものという前提だとして、3曲目に『Teenager Forever』が来ることを予想できる人はいたのでしょうか？正直、めちゃめちゃ意表をつかれました。今まで、ずっと大体後半の方で演奏されてきたイメージが強いので...。
『白日』がアンコールで演奏されたこととか、定番曲と言っても差し支えないであろう『Sorrows』や『Vinyl』、『Hitman』あたりがセトリ落ちしていたことも併せて、かなり新鮮さを感じるセトリでもありました。ここも印象深い点でしたね。
個人的な話なのですが、環境の変化もあり、ライブを少しずつ減らさなきゃならんかなと思っていて、正直なところ、King Gnuはこれで一旦見納めのつもりで来たところもありました。
でも、やっぱり一回観てしまうと、また次も観たくなりますね。それがデカい音を鳴らせる会場であるなら、なおさら。
現在、アルバムを制作中とのことで、ということはツアーも...？今から楽しみです。
セットリスト
01. 開会式
02. 飛行艇
03. Tokyo Rendez-Vous
04. Teenager Forever
05. BOY
06. 雨燦々
07. 小さな惑星
08. 傘
09. ユーモア
10. Don't Stop the Clocks
11. カメレオン
12. 三文小説
13. 泡
14. 幕間
15. どろん
16. Overflow
17. Prayer X
18. Slumberland
19. Stardom
20. 一途
21. 逆夢
22. 壇上
23. サマーレイン・ダイバー
en01. 閉会式
en02. 白日
en03. McDonald Romance
en04. Flash!!!
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