2023/07/03 SUPER BEAVER 都会のラクダ HALL TOUR 2023 ~ラクダ紀行、ロマン飛行~ @高知県立県民文化ホール オレンジホール

2020年のTHE ORAL CIGARETTESとの対バンぶりにSUPER BEAVERのライブを観てきました。ワンマンだと、2019年以来?本当に久しぶりだ...。

この日は、メンバーの体調不良に伴って、延期になった5月28日のライブの振替公演。奇しくも本ツアーのセミファイナルとなりました。

しかし、地方でのライブの振替公演がほんの1か月後に開催されるというのも驚きですし、その日程自体も中止になった翌日か翌々日だかあたりにはもう発表されていて、スタッフ含むバンドのスピード感は本当にすさまじいものがあると思います。それも、1年を通して、信じられないようなペースでライブをやっていく中で培われたものなのでしょうね...。

 

本日の会場は高知県立県民文化ホール オレンジホール。

色んな人が映りこんでしまっていたので、切り取り。

高知ではもっとも収容人数が多い会場(1,507席)で、相当根強い人気を持っているか、旬で勢いがあるミュージシャンじゃないかぎりは、県外からのアクセスの悪さもあって、なかなかチケットが売り切れないという印象なのですが、この日は余裕のソールドアウト。しかも平日のライブなのに。近年のメディア露出やタイアップによって、SUPER BEAVERが沢山の人から求められているという現状を感じます。

個人的には、去年のマカロニえんぴつのライブやB'zのホールツアーなどで何度か訪れたことがある会場です。なんだか、あまり相性が良くないのか、何のライブに行っても毎回耳がコテンパンにやられてしまうのですが、この日も例にもれず...。6曲目あたりでようやく耳が慣れてきたのですが、それでも耳鳴りを翌日まで持ち越すことに...。

 

前置きが長くなりました。ライブの感想。

今回の席は2階最前で、1階席の様子やステージまで広く見渡せるような、そんな位置。1階席は、誇張抜きでライブハウスかと思うような、とてつもない盛り上がりでした。

今回のツアーは、『グラデーション』、『儚くない』(後者に関してはツアー真っ只中のリリースでしたが)のリリース自体はあったものの、それに伴ってという名目はないものであるために(1曲や2曲の新曲でリリースツアーと銘打つバンドもそもそもそうはいないとも思うけれど)、セットリストは結成19年目に突入したバンドの歴史の中での選りすぐりを集めたものという印象で、まさにベストという選曲。古くからお馴染みの楽曲から、近年、映画『東京リベンジャーズ』や『THE FIRST TAKE』、アニメなどをきっかけに多くの人の耳に届いた楽曲まで、まさにど真ん中。

ど真ん中とは言いましたが、元々、SUPER BEAVERはセトリでおおきく変化球を投げてくるバンドではないため、その時の手札の中での最良の楽曲で常に勝負をしているという印象もあり、現在の彼らにとってのカッコイイライブを見せられるという選曲が、結果的にど真ん中になったんだな、と思います。ライブをやるごとに良くしていきたいという意識でやっているということをMCでも言っていましたが、その言葉通り、最後にワンマンを観た2019年より、ずっとずっと良かった。セトリもそうですが、それ以外のことまで含めて。

その中でも、この日、とくに良かったなと思う曲を3曲。

まず、『儚くない』。ライブ後に調べてみたら、リリース以降セトリに追加されたようなのですが、メンバーの影がバックに映し出される演出が本当に素晴らしかった...。ステージが大きいホールのような会場でのライブの強みはこういう演出ができるところだと思います(そういえば、演出と言えば、バンド側が持ち込んだであろう照明のセットがあって、最新鋭といった感じでとにかくド派手でした。とくに『ひたむき』は凄まじかった)。つづいて、『東京』。冒頭で観客みんなで合唱したのですが、この曲の真価を見たような、そんな気持ちに。本当に良い曲。そして、『アイラヴユー』。初めて聴いた時から大好きな曲だったのですが、ライブで聴いたのはこの日が初めて。大勢で歌うことでメロディーと歌詞の良さを強く感じさせられるような。もっと好きになりました。

 

いや~、本当に良いライブでしたよ。SUPER BEAVERのライブって、細々言葉にしすぎると、なんか野暮になっちゃうような感じがして、いつもあまりうまく感想が言えないんですが...。でも、1年中ライブをやりまくって、場数を踏む中で、その経験がしっかりバンドの音(熱がありながらも演奏が凄く丁寧)やパフォーマンス、またMCの説得力(この表現はあまりしっくりきませんが...)に昇華されているというのを本当に強く感じます。

正直なところ、自分の好みの傾向として、MCでの言葉に熱がこもっているバンドって、そんなにハマらないことが殆どなのですが、SUPER BEAVERはもう特別ですね。そんな好みがどうでもよくなるくらいに、貫き通したそのスタイルがカッコイイです。

 

そういえば、ぶーやんが「今ここにいる人みんなに『これからもよろしく!』という気持ちをおれは強く持っているけど、無理強いさせたいわけじゃなくて、カッコイイ曲作ったり、ライブしていく中で、またライブに行きたいなと思わせたい。思わせられるバンドでいたい。」(クッソ意訳)ということを言っていて、それが本当に最高でした。すきなロックバンドには、そういう風にあってほしいな、といつも思っていることだったので、バンドがそういうものを目指しているというのは心強いです。

今度は、3年も間を開けずにライブへ足を運べたら、と思っています。

 

余談。Gt.の柳沢さん(以下、ヤナギ)のお母様が、徳島県の出身(祖谷のかずら橋のあたりと言っていた)らしく、ヤナギ自身も幼少期から高知に遊びに来ていたようで、巨峰園のウォータースライダーで遊んだり、夏休みの自由研究(だったはず)で坂本竜馬をテーマにしたり、馬路村でごっくんを飲んだり、ということを話していて、ご当地MCとしてこの上ないものでした...。バンドマンのご当地MCって、基本、カツオとひろめ市場だからね...。

 

セットリスト
01. 突破口
02. 青い春
03. 美しい日
04. 閃光
05. irony
06. 名前を呼ぶよ
07. グラデーション
08. 愛しい人
09. 儚くない
-MC- メンバーそれぞれから。ヤナギ「元気でーす!」
10. 秘密

11. ひたむき
12. 東京流星群
13. 東京
14. アイラヴユー
15. ハイライト
en. 最前線

 

 

 

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