ここ1週間で印象に残った5曲 (2024年1月第4週版)

ヒトリエのライブの感想記事を書くことに一生懸命になっていたら、こちらの更新が滞っていました。というわけで、今日・明日と二日連続更新になります。

 

 

201. Bling-Bang-Bang-Born / Creepy Nuts

 

TVアニメ『MASHLE -マッシュル-』のOPテーマ。

信じられないくらいバズっていますが、それもわかるというくらいに凄まじい中毒性を持ったメロディーと映像です。

 

 

202. ハートブレイク・ダンスミュージック / PEOPLE 1

 

リリースされたばかりのアルバム『星巡り、君に金星』からの、実質的な先行シングル的な楽曲。

たぶん好きだよなーと思いつつも、なんとなく聴いてこなかった(それらしい理由も一応ありますが)PEOPLE 1ですが、アルバムもでたし、ということでようやくちゃんと聴いてみました。案の定、といいますか、やっぱり好み。特定の方法論にこだわりすぎないことでじつに多彩であると感じられる内容が非常にポップです。

その中でも、とくに気に入ったのがこちら。ボーカルエフェクトがかかったAメロ(ちょっと海外っぽさもある)と、ダンサブルなメロディーが非常に印象的です。

 

 

203. Sesame / Kroi

 

TVアニメ『ぶっちぎり?!』OPテーマ。

Kroiはよく名前を目にしていながらもこれまで聴いてこなかったのですが、急に思い立って聴いてみることに。割とオシャレ系、といいますか、グルーヴを重視したバンドの一角というイメージがあったのですが、最新シングルであるこちらは、そのイメージの延長線上にありながらも、しっかり大衆性を持った仕上がりでインパクト抜群。様々な要素を詰め込みまくったいい意味でごった煮のアレンジと、卓越した歌唱力にひたすら圧倒される1曲です。

 

 

204. YOU&愛Heaven / ano

 

タレントとしても大人気のあのちゃんの最新シングル。

昨年末にアルバムをリリースしたばかりというタイミングで放たれたシングルなのですが、今作の特筆すべき点はあのちゃん自身が作詞・作曲を手掛けているところ。ドリーミーな味付けがされたバンドサウンドとともに、感情的に歌われる美しいメロディーが胸を打ちます。

 

 

205. センスレス・ワンダー [Original Rec 2024 Mix] / ヒトリエ

 

メジャーデビュー10周年を迎えたヒトリエが、メジャーデビューシングル『センスレス・ワンダー』をバンドの現在地点における解釈を以てして再定義した上で、配信シングル『10年後のセンスレス・ワンダー』としてリプロダクト。こちらはその2曲目に収録されているトラックです。

「Original Rec 2024 Mix」がどういうものかと言うと、とどのつまり原曲の音源そのままにミックスダウンしなおしたということであるのですが、もうそれは一聴してわかるほど明確に、生まれ変わったと言える、生々しいサウンドでの仕上がり。これはバンドがひたすらに良い音を追求してきたという結果であること、そしてリリース当時は参加していなかったスタジオ眼鏡の平井さん(インディーズ時代から親交が深く、ヒトリエの音源の大半を手掛けている方)が参加しているということが理由であることで間違いないでしょう。まさに、現在のヒトリエのモードの積み重ねてきたものがダイレクトに反映された最高に良い音です。あまりに良すぎて、『イマジナリー・モノフィクション』や『WONDER and WONDER』もミックスし直した音源をリリースしてほしいと思うほどに。

ところで、このシングル、1曲目に『センスレス・ワンダー』の再録版が収録されていていて、正直なところ、それを目にしたときかなり複雑な気持ちがありました。包み隠さず言うならば、元々の圧倒的な音源があるんだから、3人の音が聴きたいならライブへ行くという、これまで通りのかたちでいいんじゃないかと思ったりして。実際に、もしその音源だけでリリースされていたとしたら、相当にヘコんでいたと思います。2023年はwowakaさんの曲をひたすらライブでやりまくってきた1年であったのを見てきたにもかかわらず...。もうそれくらいに既存の音源への思い入れが強すぎるんですよね...。

ただ、ここで2曲目にこのリミックス音源が収録されていたことで、そんな再録版も受け入れられるような気がしました。それは、結局のところwowakaさん込みでのヒトリエである、ということを改めて宣言するように、10周年を記念するシングルに彼が唄い鳴らす音源が、装い新たに収録されていたからです。

そこから感じたのは3人が、4人だったことを過去にしない、そして10周年をwowakaさんと迎えるという覚悟。10年どころか、これから先もずっと、あくまでもwowakaさんを背負ったままで、続けていくんだと思います。当たり前でしかない事ですが、たかが一ファンである自分なんかよりも、ずっとずっと深く深く考え抜いた上で道を選んでいるということを実感させられるようなリリースでした。