リキッドルームで開催されたヒトリエの周年2デイズが映像化決定! 嬉しい! あの二夜は、"スリーピースロックバンド・ヒトリエのライブ"の現在地点を過去最大級の熱量に充ちたパフォーマンスでさらに更新したこと、そしてバンド結成以降の偉大な歴史と真っ向から対峙したこと...といった点で改めて彼らの強さというのを思い知るという内容でした。
今回の映像化によってほんのすこしでも多くの人に現在のヒトリエの姿が届けばなあ、なんて思う次第です。
- 256. エイトビート・バーサーカー / 岸田教団&The明星ロケッツ
- 257. さよーならまたいつか! / 米津玄師
- 258. ハイブリッド レインボウ / the pillows
- 259. インパーフェクション / ヒトリエ
- 260. ワンミーツハー / ヒトリエ
256. エイトビート・バーサーカー / 岸田教団&The明星ロケッツ
先日リリースされた最新シングル。
岸田教団のサウンドメイクはすでに完成され切っているということもあって、草野華余子さんが作曲を手掛けているというトピックがあるにも関わらず、もはや岸田教団でしかないという仕上がりです。強いて言うなら、いつもよりちょっとキャッチーかな?という感じこそありますが、にわかファンの自分にとっては言われなきゃ多分わからないというレベル...。
それはそれとして。メロディーもリフも超インパクトあって、めちゃくちゃ良い曲ですよね~...。そして、リズムとしてはフォービートでありながらも『エイトビート・バーサーカー』と言い切ってしまう、この思い切りのよさというのもかなり好きです(この曲のリズムがどうというよりも、ライブ会場における「エイトビート」の熱に浮かされた人たちのことを指しているのだとは思いますが)。
257. さよーならまたいつか! / 米津玄師
『月を見ていた』(ファイナルファンタジー)、『地球儀』(スタジオジブリ最新作)という日本有数の巨大タイアップ楽曲に続いて、またしても巨大タイアップ。今曲でも大きなものをしっかり受け止めながらしっかりアウトプットしていく米津さんのスゴさというのが感じられる仕上がりです。
曲調には朝ドラ主題歌らしいさわやかさを携えつつ(なんなら過去イチくらいポップミュージックに接近している感すら)も、サビの途中で見せるがなるような歌唱が良い意味での毒となっているのが印象的ですね。『LADY』以来の、これは!と思うような楽曲でした。
それにしても、大分シングルが溜まってきたことで、アルバムがそろそろなんじゃないかなんて期待してしまうところもあったりするのですが、前作『STRAY SHEEP』のときにも増して、それぞれのシングルの個性が強烈すぎるためにはたしてどうなるんだろうか...とも思ったり。Vaundyみたく新曲と既発曲を完全にセパレート...とまではいかなくとも、2枚組で分配していくようなかたちでリリースすれば1枚単位での纏まりが担保されるのかなとも思いますが、一曲入魂といったかんじの最近の米津さんのモード的にちょっとそれはなさそう...。
258. ハイブリッド レインボウ / the pillows
1997年リリースの11thシングル。
私が初めて手に取ったピロウズのCDは『Rock stock & too smoking the pillows』だった(たしか2010年頃にTSUTAYAで借りた)のですが、この『ハイブリッド レインボウ』はそちらに収録されていたことで知った楽曲でした。当時は『Funny Bunny』や『Tokyo Bambi』をはじめとする、キュートかつ歌心あふれる楽曲がストライクゾーンにハマっていたことで、歪んだギターが前面に出たこの曲は全然ピンときていないというところがあったのを覚えています。J-POP大好きでしたからね。
そんな過去があった一方で、今になってここで取り上げたという事は、現在は大好きな曲ということです。ロックバンドの美しさが色濃く表れまくった大名曲。
259. インパーフェクション / ヒトリエ
2014年リリースの『WONDER and WONDER』収録曲。
4月5日以降、wowakaさんが制作したヒトリエの曲をずっと聴いています。命日とか関係なく...と言いたいところですが、やっぱり意識してしまうところはありますよね...。
ひと通り聴いていくなかで、とくにオオッとあらためて思ったのが『インパーフェクション』。私がヒトリエと出会った曲です。この速すぎる四つ打ちビートとヘンテコなギターリフ、そしてピークを振り切るような生々しい歌唱には、まさにぶっとばされるような衝撃を受けました。それこそ、こんなエクストリームなやつ、アリなんだ?と思ったくらい。
ただ、それほどに『インパーフェクション』の楽曲単位での衝撃が強すぎたことで、『WONDER and WONDER』になんかハマりきることができず...。結局、本格的にヒトリエというバンドそのものを好きになるのはそれから3年後になる(後追いで聴いた『リトルクライベイビー』と『トーキーダンス』が決め手でした)なんてこともあったりしたのですが、好きになるのって何事についてもちゃんとタイミングがあるので仕方ないと思っています。なんにせよ、思い出深い曲ということですね。
それにしても......こう言っちゃっていいのかわかりませんが、4月5日のTwitterってなんか見てて心がざわざわするのがイヤです。向き合い方は人それぞれであるとはいえ...とかなんとか思っちゃうのも、今日はいらないこと言ってしまいそうだからTwitterではなんも言わないでおこうとか、いろんなことを意識するのもつかれる。そもそも、4月5日が命日ってのも文字上の情報としてしか知らないことで未だに実感がないため、発表があった4月8日のほうが最悪の一日として刻まれていますしね...。
正直、まだまだいっぱい書きたいことはあるものの、ここは開かれたインターネットであります。あまりなんでもかんでも書きすぎるのもね。ということで、ここでは「ウアー」という文字列にすべてを託したいと思います...。ウアー。
260. ワンミーツハー / ヒトリエ
2016年リリースの3rdシングル。
アニメタイアップがついたこともあり、代表曲かつ定番曲、というポジションを守り続けていた楽曲でしたが、3人になってからは演奏されることはなくなりました。それは、3人の演奏では到底カバーしきれないほどに緻密に組み立てられた楽曲であるということが主たる理由だと思うのですが、明言はされていません。
なんにせよライブでやらなくなったことで、自分の中でこの曲のことを強く意識するということが減っていたというのは否めない事実であったと思います。でも、やっぱり良い曲です。この命日というタイミングで色々な映像や音源に、改めて、というきもちでしっかり触れられた、というのはやっぱり大きいという気もします。
あんまりにも速い時の流れに為されるがままになってしまい、かけがえのないものを不意に過去にしてしまいそうになるのが怖いですね...。